アメフトやサッカーなど様々なチームに帯同したインターン活動 土屋 明洋 vol.2

アメフトやサッカーなど様々なチームに帯同したインターン活動 土屋 明洋 vol.2

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土屋明洋(つちや・あきひろ)
COUGS(クーグス)代表 / アスレティックトレーナー / S&Cコーチ。

《主な経歴》
1977年、愛知県名古屋市生まれ。プロアスリートの身体づくりから一般の人の健康管理まで、幅広く指導するコンディショニングの専門家。ワシントン州立大学でNATA公認アスレティックトレーナー(ATC)の資格を取得。2012年より阪神タイガース1軍トレーナーとしてチームに帯同、2016年からは阪神タイガースファームトレーナーとして一軍で活躍を目指す若手選手のトレーニング指導、コンディショニングに携わる。20192COUGSを設立。

全3回のシリーズで土屋トレーナーのキャリアに迫る。
vol.2はアメリカでのインターン活動編。

入学前のエピソードで、印象に残った出来事はありましたか?

ワシントン大学の位置の地図

 シアトルの中心部にあるワシントン大学と違い、ワシントン州立大学はワシントン州の東の端に位置しているので、シアトルからルート90という道路を通じて車で5時間くらいかかるプルマンという都市にあります。入学前に、一度下見をしたいと思い、職場から休暇をもらってシアトル市内からプルマンまでレンタカーを借りて行くことにしました。
 ただし、当時はレンタカーでのカーナビ装備がまだ一般的ではなかったですし、当然Googleマップのような便利な機能が世の中に無い時代でしたので、まずは名古屋国際センターに行ってアメリカの地図帳を借り、それをコピーして、繋げて、さらに縮小コピーしてから家に持ち帰るなんてことをしていました。
 季節は真冬の前の11月に、ワシントン州立大学に車で向かったのですが、なんと途中から高速道路がアイスバーンになって、何台もの車が激突して道路上で止まっているんですね。レンタカーなので、チェーンなどもトランクの中に用意されていなかったので、結局下見は断念せざるを得ませんでした。そして、引き返そうと思っても引き返すことができず、たまたま近くのモーテルを見つけることが出来て、そこに宿泊したのですが、その宿の前でさえスキー場のゲレンデのように雪が積もっていた光景は今でも忘れることは出来ません。下見に行こうと思っても結局辿り着けず、入学前から壁にぶち当たってしまいましたね(笑)

ワシントン州立大学ではどのような活動をしていたのですか?

 大学のセレクションは結構きつかったですね。学科への応募は最初40数名いたのですが、願書提出や面接を通った時点で、15名くらいまで絞られました。そして15名からスタートするのですが、GPA(Grade Point Average: 成績評価)で1回2.70を下回るとイエローカード、2回下回るとレッドカードということで退学になってしまうので、ドロップアウトしてしまう学生も結構いました。卒業までは、本当に勉強、勉強でした。
 また、夕方まではアスレティックトレーナーとしてのインターン活動もありました。セメスターごとに担当する競技が変わるのですが、そのインターンが終わる夕方の後に勉強をする日が多々ありました。例えば、アメフトを担当している時期は、試合のために飛行機で移動をしてインターンの活動を終えてから、日曜日の夜中の3時頃に寮に戻り、その後に勉強を開始し、月曜日午前のテストを受ける、なんてこともあり、その時は地獄でした。

インターンではどのような競技を担当したのですか?

 うちの大学はローテーションで、セメスターごとに担当種目を先生から割り振られる仕組みです。1年生の頃は、上半身に怪我が多いスポーツ、例えば水泳やテニスなど、3年生の頃になると下半身に怪我が多いスポーツであるサッカーやボートなど、4年生になると最も怪我が多いコンタクトスポーツであるアメフトや野球などを担当していました。だいぶ合理的な感じでカリキュラムが組まれているイメージがあります。

日本で抱いていたアスレティックトレーナー像とのギャップはありましたか?

COUGSオーナー兼アスレティックトレーナー土屋明洋さんのインターン時代の写真

 日本人の方がよく働くなと思いますし、色々なところに気配りができるから、そういった面では、重宝されたかな?と思います。アメリカ人って、やはり総じて大雑把だとは思います。人にもよりますが、時間にルーズだったりしますし。
 例えば、陸上部でフィールドのど真ん中にウォータークーラーがあったりしていて、真夏だと直射日光が当たり続ければ氷が溶けることは明白じゃないですか?そういう時に、クーラーごと日影に移動させてみたり、氷を足してみたりするのですが、アメリカ人のトレーナーは全く気づかない。
 アイスバック一つを作るにしても、日本人は綺麗にピタッとしたものを作るんですが、アメリカ人が作ったアイスバックは空気が入りまくっていて、そのうち「土屋はアイスバック作りの達人だな」なんて言われたりするわけなんですね。ストレッチなども丁寧にやるので、「土屋、ストレッチマスターだな」なんて言われたりするわけです(笑)。
 しかし、ストレッチを例にすると、逆に「一人にかける時間が長すぎる」という考え方もあるわけです。「もっと効率的にストレッチしようよ」という意見が出ることはありましたね。

「アメリカって、やはり合理的だ」と思うことがあったわけですね?

 組織を良くしていくことに対する合理性は感じました。アメリカに行ってびっくりしたのは、先生の通知表がしっかりとあって、評判が悪い先生はどんどん入れ替わっていくんですね。
 セメスターが終わるごとに、生徒が評価する用紙が配られ、先生にではなく専門の部署の人に提出をして、それを評価する担当の人がいて、評価が悪い先生は、次のセメスターからいなくなる、ということが普通に行われていました。
 なので、先生のレベルがどんどん上がるので、残っている先生がみんな良い先生ばかりでした。日本の体育学部であれば実技しか教えなさそうな体格の、ゴリゴリのストレングスの先生が、「ここの文章の書き方、こうやって変えた方が良いぞ」と、実技だけではなくレポートの書き方もキッチリと教えてくれました。そういうシステムを日本でもどんどん取り入れていって欲しいですね。

取材:田沢

COUGSの内装

土屋さんのジムはこちら

【COUGS】
所在地:兵庫県芦屋市津知町11-14 1F
電話 :0797-23-5580
URL  :https://www.cougs.jp/

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